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野口宇宙飛行士について 任務や訓練レポート、記者会見を紹介します
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JAXAiで記者会見(2004年1月16日)

1月16日(金)、宇宙航空研究開発機構東京事務所JAXAi(東京都港区)にて、自身の訓練やスペースシャトル飛行再開に向けた修理作業等に関する報告を行うために一時帰国中の野口宇宙飛行士が会見を行いました。

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野口宇宙飛行士 会場

野口宇宙飛行士は集まった報道陣に対し、「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。私は現在、STS-114 "Return to Flight"に向けてヒューストンにて訓練に励んでいます。」と新年の挨拶と現状報告から会見はスタートしました。

続いて、通常のシャトルフライトに加え、飛行再開第1号としてシャトルの安全な飛行に向けて、クルーが担うミッションを“3つの柱”として下記の通り紹介しました。

  1. Prevention: コロンビア号で発生したような事故が再び起きないような防御
  2. Inspection: シャトルクルーとして、オービターの機体に損傷はないか、地上に安全に戻ってこれるかの点検
  3. Repair: 修理

これら3点を柱として、CAIB(コロンビア号事故調査委員会)の勧告を満たした状態で、9月以降のフライトを目指していきたい、と意気込みを語りました。

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その後、航空機(KC-135)を使ったタイルリペア訓練や、デジタルカメラ・ビデオカメラを使った撮影訓練の模様を映像を示しながら紹介しました。特に、後者は今週の火曜日に実施したばかりの訓練であり、フライト本番において重要な“Inspection”の役割を担うことが期待されます。それというのは、打上げ後に外部燃料タンクの損傷具合を撮影して、できるだけ早い時期に地上に送るという作業です。これまでのシャトルフライトでは、早くても打上げ15分後位であった撮影時間を、STS-114ミッションでは打上げ直後11分の時点で撮影し、地上に送ることでより詳細な分析が可能となります。

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引き続き行われた報道関係者との質疑応答では、コロンビア号事故からちょうど1年が経過した現在の心境を、“Return to Flightを成功させることで犠牲になった7名の宇宙飛行士たちの意志を継いでいきたい”と語りました。また、実施予定の船外活動での具体的な作業として、“耐熱パネル等の修理のデモンストレーション”、“CMG(コントロール・モーメント・ジャイロ)の交換”、“船外保管プラットフォーム2(External Stowage Platform-2: ESP-2)を新たに設置する”等を紹介しました。さらに、追加作業を行うことに対するプレッシャーに関する質問に対しては、“作業についてはシャトルメンバー(ミッションスペシャリスト)が3人追加された事により、負担は増加していない。むしろ主担当として船外活動に集中できるようになってすっきりしている。”と述べました。

前日に発表された米国の新しい宇宙政策については、“月には行ってみたい。Return to Flight、「きぼう」日本実験棟の打上げを成功させた後、月への有人飛行に参加できたらすばらしい。”と感想を語りました。

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