STS-114 NASAステータスレポート #04
米国中部夏時間2005年7月27日午後11時45分 7月28日に2年以上の間で初めて、スペースシャトルに乗った来訪者が国際宇宙ステーション(ISS)に到着します。スペースシャトル「ディスカバリー号」は米国中部夏時間7月28日午前6時18分(日本時間7月28日午後8時18分)にISSに追いつき、ドッキングを行う予定です。 ディスカバリー号がISSに接近するときに、コマンダーのアイリーン・コリンズはISSから600フィート(約180m)下側でスペースシャトルを一度停止させ、初めて実施するランデブー・ピッチ・マヌーバ(Rendezvous Pitch Maneuver: RPM)を行います。RPMでは、ISSのクルーがデジタルカメラを構えて待ちかまえる中、スペースシャトルは毎秒0.75度の速さで縦に回転します。この回転時に、第11次長期滞在クルーのセルゲイ・クリカレフとジョン・フィリップスは、ディスカバリー号の底面の耐熱タイルを約93秒の間、綿密に撮影することができます。 ISSから撮影された画像は地上に送信され、現在技術者が解析している大量のディスカバリー号の打上げ時のデータと、27日のロボットアームを使った検査の画像のデータの中に加えられます。27日に公開された画像には、ディスカバリー号の上昇中に外部燃料タンクから断熱材が落下するところが写されていました。他の画像には様々なタイルと断熱材の小さなへこみが写されており、これから数日間かけて検討されます。26日に撮影された外部燃料タンクが落下しながら離れていく映像と、センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)とKu-バンドアンテナの間隔(クリアランス)を撮影した映像も、検討のため地上へ送信される予定です。 ディスカバリー号のクルーが安全に関する説明をISSクルーから受けた後、両クルーはさらなる検査の準備のため、ロボットアームを使う作業を行います。ディスカバリー号のパイロットのジム・ケリー、ミッション・スペシャリストのウェンディー・ローレンスはフィリップスの支援を受けながら「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)を「デスティニー」(米国実験棟)から操作します。彼らはカナダアーム2を使って、OBSSをペイロードベイ(貨物室)右舷の側壁から取り出し、スペースシャトルのロボットアームに渡します。ミッション・スペシャリストのチャールズ・カマーダとアンドリュー・トーマスがスペースシャトルのロボットアームを操作します。スペースシャトルのドッキング機構(ODS)周辺の空間には制約があるため、スペースシャトルのロボットアームで直接OBSSをつかむことはできません。 船外活動を行うスティーブン・ロビンソンと野口聡一宇宙飛行士は、3回の船外活動に向けての工具や機材の準備を2時間行いました。30日に予定されている1回目の船外活動には、熱防護システムの修理技術の試験が含まれています。他の2回の船外活動では、ISSの外側でISSの重要なハードウェアを修理したり、取り付けたりします。 ディスカバリー号のクルーは、米国中部夏時間27日午後10時39分(日本時間28日午後12時39分)に、カマーダのためにかけられた曲である、ルイ・アームストロングの「It’s a Wonderful World(この素晴らしき世界)」で起床しました。ISSクルーは同じ時刻にISSの目覚ましで起こされました。 次回のSTS-114ミッションステータスレポートは28日夕方、または新規イベントがあれば発行する予定です。 出典:http://www.nasa.gov/returntoflight/news/STS-114-04.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2005年7月29日
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