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STS-114 NASAステータスレポート #13

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米国中部夏時間2005年8月1日午後7時00分
日本時間2005年8月2日午前9時00分
ステータスレポート: STS-114-13

8月1日、STS-114ミッション・マネージャは、3回目の船外活動時に、船外活動クルーがディスカバリー号の耐熱タイルの間から突き出ている2箇所の詰め物(gap fillers)を取り外す任務をクルーに指示しました。野口宇宙飛行士とスティーブン・ロビンソンは、機首の底面にあるタイルの間からはみ出た薄い繊維性の詰め物を引き抜くことで除去する予定です。もし、この引き抜く方法がうまくいかなかった場合は、工具を使って詰め物を切り取り、表面が平らになるようにする予定です。

8月1日のミッション・マネージメント・チーム会議(MMT)では、船外活動の専門家からミッション・マネージャに船外活動の追加を要請する計画案が出されました。1日午後の状況説明会で、スペースシャトルの副プログラムマネージャのウェイン・ヘイルは、機体が大気圏に再突入した際に、タイルの間からはみ出た詰め物によって、どの程度の影響があるのか判らないので、簡単な解決策として、詰め物を除去する手順をよく理解している船外活動クルーが除去作業を行うことになったと述べました。

8月1日早朝、ロビンソンと野口宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)の姿勢を4基全てのコントロール・モーメント・ジャイロ(Control Moment Gyroscopes: CMG)で制御できる状態にするために、重量600 ポンド(約272kg)のCMG1基を交換しました。CMGは、ISSの姿勢を維持する装置であり、ISSの進行方向や地球を指向する方法をこれで設定することが出来ます。

7時間14分におよんだ船外活動は、米国中部夏時間8月1日午前3時42分(日本時間8月1日午後5時42分)に始まりました。ディスカバリー号のエアロックを出た後、野口宇宙飛行士とロビンソンは手すりをたどりながらユニティ(結合モジュール1)の上にある4基のCMGが設置されているISSのZ1トラスへ移動しました。そこで、野口宇宙飛行士(JAXA)は、ディスカバリー号のパイロットのジェームス・ケリーと、ミッション・スペシャリストのウェンディー・ローレンスが操作する「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)の先端に足を固定しました。

ディスカバリー号の後方フライトデッキのミッション・スペシャリストのアンドリュー・トーマスからのモニタと指示の下で、船外活動クルーは、2002年6月に故障したCMG1を取り外しました。野口飛行士はCMGを抱えた状態でロボットアームに乗ったままディスカバリー号のペイロードベイ(貨物室)後部へ移動し、ロビンソンは手すりをつたってペイロードベイ(貨物室)へ戻り、CMGを仮置きしました。次に2人は新しいCMGを固定場所から取り外し、野口宇宙飛行士が新しいCMGを抱えた状態でロボットアームでZ1トラスに戻りました。

そして、野口宇宙飛行士とロビンソンは故障したCMGがそれまで設置されていた場所へ新しいCMGを設置しました。設置完了後、フライトコントローラは数時間に及ぶ新しいCMG-1の点検や、運用回転速度である6,600rpmまで回転数を上昇させる作業を開始しました。

7月31日に実施した1回目の船外活動で、野口宇宙飛行士とロビンソンは、CMG-2の電力供給用の配線を切り替えました。3月に電力ブレーカが故障したことにより、電力供給が絶たれていました。この2回の船外活動により、ISSは4基のCMGが使えるようになりました。ISSは2基のCMGがあれば姿勢を保つことができますが、組立てが進むにつれて、それ以上のCMGが必要になります。

ディスカバリー号のコマンダーのアイリーン・コリンズとミッション・スペシャリストのチャールズ・カマーダは8月1日、ISSのコマンダーのセルゲイ・クリカレフとNASAサイエンス・オフィサーのジョン・フィリップスと共に、ISSとディスカバリー号の間で荷物の移送を実施しました。「ラファエロ」(多目的補給モジュール2)で運ばれた3,768ポンド(約1.7t)の荷物がISSに運び込まれました。ラファエロは、ディスカバリー号のペイロードベイ(貨物室)に搭載されて運ばれ、ISSとの荷物の移送のためにユニティ(結合モジュール1)のドッキングポートに取り付けられました。地上に回収される機器や不用品のラファエロへの積み込みなどの荷物の移送作業は続けられています。

次回のSTS-114ミッションステータスレポートは8月2日午前、または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://www.nasa.gov/returntoflight/news/STS-114-13.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2005年8月2日

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