2005年8月8日 フライトデイ(FD)14 帰還延期
最終更新日:2005年8月9日
STS-114のクルーは、帰還に向けて準備を進めていましたが、着陸地であるフロリダ州ケネディ宇宙センター(KSC)に雲が低くたれ込め視界が規準を満たさなかったため、日本時間8月8日午後6時(米国中部夏時間午前4時)過ぎに帰還中止を決定しました。
8月9日の着陸機会はKSCに2回、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地に2回、ニューメキシコ州ホワイトサンズ宇宙基地に2回あります。最初の着陸機会は同8月9日午後6時7分(同8月9日午前4時7分)です。
帰還延期の決定を得て、ディスカバリー号のカーゴベイ(貨物室)は再度開けられ、コンピュータソフトウェアは軌道離脱/着陸用から軌道上用に変更されました。
軌道離脱後の主要イベントを以下に示します。
軌道離脱以降の主要イベント(計画) |
8月9日午後6時7分、ケネディ宇宙センター着陸の場合 |
イベント |
時刻
(日本時間) |
緯度 |
経度 |
高度
(km) |
速度
(km/h) |
軌道離脱噴射 |
午後5時00分 |
南緯1度22分 |
東経91度43分 |
351.0 |
27,650.1 |
追跡データ中継衛星(TDRS)捕捉 |
午後4時59分 |
北緯2度34分 |
東経88度57分 |
350.0 |
27,650.1 |
大気圏突入(空力加熱の始まり) |
午後5時35分 |
南緯30度46分 |
西経126度5分 |
121.9 |
27,320.9 |
マッハ2.5を下回る |
午後6時01分 |
北緯28度4分 |
西経81度6分 |
25.1 |
2,743.1 |
マッハ1を下回る |
午後6時02分 |
北緯28度29分 |
西経80度41分 |
14.4 |
987.5 |
滑走路に向けて旋回開始 |
午後6時03分 |
北緯28度31分 |
西経80度39分 |
12.7 |
877.8 |
着陸 |
午後6時7分 |
- |
- |
- |
- |
|
|
8月9日午後7時39分、ホワイトサンズ宇宙基地着陸の場合 |
イベント |
時刻
(日本時間) |
緯度 |
経度 |
高度
(km) |
速度
(km/h) |
軌道離脱噴射 |
午後6時33分 |
南緯5度5分 |
東経71度12分 |
351.7 |
27,650.1 |
追跡データ中継衛星(TDRS)捕捉 |
午後7時02分 |
南緯41度56分 |
西経165度14分 |
178.0 |
28,198.7 |
大気圏突入(空力加熱の始まり) |
午後7時07分 |
南緯28度36分 |
西経146度56分 |
121.6 |
27,320.9 |
マッハ2.5を下回る |
午後7時32分 |
北緯32度25分 |
西経106度43分 |
24.0 |
2,743.1 |
マッハ1を下回る |
午後7時35分 |
北緯32度56分 |
西経106度23分 |
13.5 |
987.5 |
滑走路に向けて旋回開始 |
午後7時35分 |
北緯33度2分 |
西経106度19分 |
9.6 |
877.8 |
着陸 |
午後7時39 |
- |
- |
- |
- |
|
|
8月9日午後7時43分、ケネディ宇宙センター着陸の場合 |
イベント |
時刻
(日本時間) |
緯度 |
経度 |
高度
(km) |
速度
(km/h) |
軌道離脱噴射 |
午後6時38分 |
南緯18度48分 |
東経81度34分 |
355.4 |
27,650.1 |
追跡データ中継衛星(TDRS)捕捉 |
午後6時39分 |
南緯23度47分 |
東経85度54分 |
357.4 |
27,430.7 |
大気圏突入(空力加熱の始まり) |
午後7時11分 |
南緯18度17分 |
西経137度30分 |
121.9 |
27,320.9 |
マッハ2.5を下回る |
午後7時36分 |
北緯28度33分 |
西経81度22分 |
25.4 |
2,743.1 |
マッハ1を下回る |
午後7時38分 |
北緯28度33分 |
西経80度43分 |
14.2 |
987.5 |
滑走路に向けて旋回開始 |
午後7時39分 |
北緯28度34分 |
西経80度36分 |
11.1 |
877.8 |
着陸 |
午後7時43分 |
- |
- |
- |
- |
|
|
8月9日午後9時12分、エドワーズ空軍基地着陸の場合 |
イベント |
時刻
(日本時間) |
緯度 |
経度 |
高度
(km) |
速度
(km/h) |
軌道離脱噴射 |
午後8時06分 |
南緯12度19分 |
東経53度19分 |
353.5 |
27,650.1 |
追跡データ中継衛星(TDRS)捕捉 |
午後8時16分 |
南緯39度25分 |
東経81度13分 |
349.7 |
27,430.7 |
大気圏突入(空力加熱の始まり) |
午後8時40分 |
南緯23度10分 |
西経164度51分 |
121.6 |
27,320.9 |
マッハ2.5を下回る |
午後9時06分 |
北緯34度32分 |
西経118度26分 |
24.4 |
2,743.1 |
マッハ1を下回る |
午後9時08分 |
北緯34度55分 |
西経117度56分 |
14.1 |
987.5 |
滑走路に向けて旋回開始 |
午後9時09分 |
北緯35度02分 |
西経117度49分 |
9.5 |
877.8 |
着陸 |
午後9時12分 |
- |
- |
- |
- |
|
|
8月9日午後9時13分、ホワイトサンズ宇宙基地着陸の場合 |
イベント |
時刻
(日本時間) |
緯度 |
経度 |
高度
(km) |
速度
(km/h) |
軌道離脱噴射 |
午後8時09分 |
南緯19度30分 |
東経59度0分 |
355.4 |
27,650.0 |
追跡データ中継衛星(TDRS)捕捉 |
午後8時16分 |
南緯39度16分 |
東経81度0分 |
356.7 |
27,430.7 |
大気圏突入(空力加熱の始まり) |
午後8時42分 |
南緯18度23分 |
西経160度45分 |
121.6 |
27,320.9 |
マッハ2.5を下回る |
午後9時07分 |
北緯32度42分 |
西経107度02分 |
24.2 |
2,743.1 |
マッハ1を下回る |
午後9時09分 |
北緯32度59分 |
西経106度26分 |
13.4 |
987.5 |
滑走路に向けて旋回開始 |
午後9時10分 |
北緯33度1分 |
西経106度21分 |
10.6 |
877.8 |
着陸 |
午後9時13分 |
- |
- |
- |
- |
|
|
8月9日午後10時47分、エドワーズ空軍基地着陸の場合 |
イベント |
時刻
(日本時間) |
緯度 |
経度 |
高度
(km) |
速度
(km/h) |
軌道離脱噴射 |
午後9時44分 |
南緯31度17分 |
東経47度9分 |
358.2 |
27,650.0 |
追跡データ中継衛星(TDRS)捕捉 |
午後9時52分 |
南緯47度47分 |
東経76度51分 |
353.4 |
27,430.7 |
大気圏突入(空力加熱の始まり) |
午後10時16分 |
南緯10度8分 |
西経177度31分 |
121.9 |
27,320.9 |
マッハ2.5を下回る |
午後10時41分 |
北緯34度51分 |
西経118度35分 |
24.6 |
2,743.1 |
マッハ1を下回る |
午後10時43分 |
北緯34度53分 |
西経117度53分 |
13.7 |
987.5 |
滑走路に向けて旋回開始 |
午後10時44分 |
北緯34度54分 |
西経117度44分 |
9.8 |
877.8 |
着陸 |
午後10時47分 |
- |
- |
- |
- |
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時刻標記について、秒の単位は四捨五入しています。 |
出典:http://www.nasa.gov/returntoflight/crew/dol_pad.html |
同8月8日昼頃、野口宇宙飛行士からスペースシャトルの中ではっぴを着ている写真が送られてきました。このはっぴは、米国で訓練中の宇宙飛行士候補者から送られたもので、胸のワッペンはボーイスカウトから送られ、手に持っている野球ボールは、メジャーリーグで活躍している7人の日本人選手から送られたものです。
STS-114のクルーは、日本時間8月8日午前9時39分(米国中部夏時間8月7日午後7時39分)にディキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ(Dexys
Midnight Runners)の曲「Come on Eileen」で起床しました。この曲はミッションコントロールチームがアイリーン・コリンズ船長のために流したものです。
*1 ウェイクアップコール
このウェイクアップコールは長年続けられている恒例の習慣です。ミッション期間中毎日、クルーは地上から送られる様々な音楽で目覚めます。曲はクルーにちなんだものやクルーの要望に沿ったものが選ばれています。