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外部燃料タンク(ET)と固体ロケットブースタ(SRB)の結合

最終更新日:2005年3月15日

2月28日、ケネディー宇宙センターのスペースシャトル組立棟(Vehicle Assembly Building: VAB)*にて外部燃料タンク(External Tank: ET)と固体ロケットブースタ(Solid Rocket Booster: SRB)が結合されました。ETとSRBの結合はスペースシャトル組み立て作業の中で重要な段階であり、これにより飛行再開に向けて一歩前進しました。

ETは巨大なクレーンに吊り下げられて、52階建てのビルの高さに相当するVABの中で最終整備され結合しました。ETとSRBの結合の最終確認が終わると、オービタが3月下旬ごろにオービタ整備施設(Orbiter Processing Facility: OPF)から運び出され、VABの中でETに結合されます。それが終われば飛行再開へ向けてのスペースシャトル組み立て作業は完了します。

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吊り下げられたET
(写真提供:NASA)
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ふたつのSRBの間に降ろされるET
(写真提供:NASA)
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ボルトにより結合されるETとSRB
(写真提供:NASA)

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VAB
(写真提供:NASA)

* スペースシャトル組立棟(Vehicle Assembly Building: VAB)
ETとSRBの結合を行ったケネディー宇宙センターのスペースシャトル組立棟の高さは、自由の女神のおよそ2倍あります。VABは、世界で最も大きい建物のひとつです。

オービタ損傷の危険性を減らすためET改良

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ボルトキャッチャー
(写真提供:NASA)

上昇中に落下する破片によって、オービタを損傷させる危険性を減らすために、さまざまな箇所がこの2年間で改良されてきました。

ETとSRB結合時に、左右のSRBの前方と後方をボルトで結合させます。
このスチール製のボルトの長さは64cm、重量は28kgあり、打上げからおよそ2分後に火工品により切断され、SRBがETから分離されます。ET側のボルトはETに付けられた筒型のボルトキャッチャーに捕捉され、SRB側のボルトはSRBに残ったままになります。

STS-114ミッションではボルトキャッチャーも改良されました。ふたつの構造を溶接する設計から機械的に削り出した一体構造の設計に変更され、溶接をしないことによりボルトキャッチャーの構造強度が高くなりました。これにより、破片の落下を防ぎ、オービタを損傷させる危険性が減ると考えられています。

ET-SRB主要諸元

オービタやメインエンジン、SRBも大事な要素でありますが、ETはスペースシャトルの大半の要素を占めています。ETは直径8.4m、高さ47m、燃料(液体水素、液体窒素)の体積は約2,000m3です。ETの燃料は、海抜0mで500トン以上の推力を生み出すスペースシャトルの3つのメインエンジン(Space Shuttle Main Engine: SSME)に使われます。

ふたつのSRBは、高さ45m、直径3.7mの世界最大の固体燃料ロケットで、それぞれ1,200トンの推力を生み出します。打上げ時には、1秒間に約4.5トンの燃料を燃やします。このエネルギーは4千万馬力に相当します。

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