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STS-114 NASAステータスレポート #02

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米国中部夏時間2005年7月27日午前0時
日本時間2005年7月27日午後2時
ステータスレポート: STS-114-02

スペースシャトル「ディスカバリー号」のクルー達は、宇宙での最初の目覚めを迎えました。今日は熱防護システムの検査と、国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに向けての準備、3回にわたる船外活動に向けての宇宙服の準備を主に行います。

船長のアイリーン・コリンズ、パイロットのジム・ケリー、ミッション・スペシャリストの野口聡一、スティーブ・ロビンソン、アンディ・トーマス、ウェンディ・ローレンス、そしてチャールズ・カマーダは米国中部夏時間7月26日午後11時39分(日本時間7月27日午後1時39分)にウェイクアップコールによって目覚めました。使われた音楽は、クルーが隔離期間を解かれた最初の日を記念して、映画「Groundhog Day(邦題:恋はデジャ・ブ)」からの音楽でした。(訳注)

ディスカバリー号の後方フライトデッキで、トーマス、カマーダ、ケリーは一緒にオービタの熱防護システムの重要な部位の検査で1日のほとんどを過ごす予定です。センサ付き検査用延長ブーム(Orbiter Boom Sensor System: OBSS)が検査の大部分で使われる予定です。システムのチェックアウトが完了した後に「カナダアーム」(スペースシャトルのロボットアーム)が50フィート(約15m)のOBSSを操作するために使われます。

この初の性能確認時に、ディスカバリー号の翼前縁部とノーズ・キャップが打上げ時に損傷を受けていないか系統的に検査するためにOBSSは使われます。OBSSに取り付けられたレーザセンサ(Laser Dynamic Range Imager: LDRI)が2次元映像と3次元映像を提供します。データは、技術的評価のため地上に送信されます。

この検査が完了した後に、OBSSはペイロードベイ(貨物室)右舷の側壁に戻されます。その後、スペースシャトルのロボットアームと先端のカメラは、ディスカバリー号の居住区画を検査するために使われます。さらに、手持ちのデジタルカメラを使って、クルーは軌道制御システム(Orbital Maneuvering System: OMS)ポッドとオービタ尾部のタイルを撮影します。

向上した画像取得能力により、7月26日の軌道への上昇中に、フライトコントローラとミッションマネージャは今まで見たこともないオービタの映像を取得しました。この改良された能力のおかげで、技術者は2件の「デブリが生じる状況」を見ることができました。外部燃料タンクに設置された1台のカメラが、ディスカバリー号の下側の機首着陸脚ドアの近くからタイルと思われる小さな破片が剥離するのを捉えました。その後の固体ロケットブースタの分離頃の映像では、未特定の破片が外部燃料タンクから剥離し、オービタに衝突しないまま落下するのが映し出されていました。これらの観測結果と、画像専門家がこの画像を解析していることがクルーに伝えられました。

フライト後半で着陸許可を出せるようにするために、これからの4日間でディスカバリー号の熱防護システムの状態を決定するため、7月26日と7月27日に収集された画像とセンサデータを含むデータをミッションマネージャは検討します。翼前縁部の新しいセンサからのデータは評価のため、夜のうちにミッションコントロールに送信されました。

飛行第4日目には必要であれば、OBSSを使って27日には時間の関係でできなかった場合の検査を完了するか、「停止してじっくり確認する」スキャン方法で気になる部分の追加検査を行うための時間が設けてあります。

ミッドデッキでは船外活動を行う野口宇宙飛行士とロビンソンが、ローレンスの助けを受けながら、7月30日に使い始めるエアロック、宇宙服、工具の点検を行う予定です。また、ISSとのドッキングのためのシステムの準備も行います。

27日にはコリンズがディスカバリー号のスラスタを2度噴射させ、ISSへの軌道を修正します。真夜中頃にはディスカバリー号はISSの後方6,516マイル(10490km)の位置につきます。ドッキングは7月28日午前6時18分(同午後8時18分)の予定です。

7月27日にISSクルー(コマンダーのセルゲイ・クリカレフとフライトエンジニアでNASAのサイエンスオフィサーのジョン・フィリップス)はISSをディスカバリー号の到着に備えて準備します。ディスカバリー号の接近中にディスカバリー号の熱防護システムのさらなる画像を取得するためのデジタルカメラを設定します。また、ディスカバリー号が28日にドッキングするPMA(与圧結合アダプタ)2を加圧します。

次回のSTS-114ミッションステータスレポートは27日夕方、または新規イベントがあれば発行する予定です。

訳注:Groundhog Day(ウッドチャックの日) 冬眠していたウッドチャックが2月2日に巣穴から出て、自分の影が見えるかどうかで春の訪れを確かめると言われている日。春が来れば人間も冬の間の家に閉じこもる生活が終わるので、おめでたい日になる。

出典:http://www.nasa.gov/returntoflight/news/STS-114-02.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2005年7月28日

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